vol.035「俳優としての矜持を持ち芸に精進を」
ドラマやCMなどで、1度も顔を見ない日はないというほど売れっ子の西田敏行さん。しかし、その顔は何度見ても「あきがこない」どころか、見れば見るほど人の心を和ませ、何か楽しい気持ちにさせてくれるという、独自の雰囲気の持ち主です。そのキャラクターの源泉は40年を超える芸歴とたゆまぬ精進によるものですが、東日本大震災という未曽有の災害が起きた今年、出身地である福島など被災地に何度も出向いて精力的にボランティア活動を重ね、災害復興に関して積極的に発言もするなど、しっかりとした社会的意識を持ち続ける人間性にも負うところが大きいようです。様々なことがあった2011年の年の暮れ。21年ぶりに出演することになったNHK紅白歌合戦を間近に控えた西田敏行さんに、演技や歌にかける思いから、日本俳優連合理事長としての権利問題への意識、そして、故郷、福島など被災地の復興への願いに至るまでを、CPRA法制広報委員会の松武秀樹副委員長がしっかりと伺いました。
(2011年12月26日公開)




――テレビや映画などで多彩にご活躍の西田さんですが、俳優を志したきっかけはどういうことだったのでしょうか。
――今までで一番印象に残っている役は?
―― 一方で西田さんは歌も歌われていて、今年も紅白歌合戦にご出演されるのですね。
――西田さんは日本俳優連合の理事長でいらっしゃいます。俳優の権利を保護する条約(WIPO視聴覚実演条約)は、2000年の外交会議では策定できなかったのですが、来年ようやくその会議が再開され、条約が成立する見通しであると言われています。この条約策定に関して、どのような思いをお持ちですか?
――とくに、子どもたちのことなどを報道で見たりすると、非常に心が痛みます。