SANZUI vol.09_2014 autumn

美匠熟考

Photo / Anna Hosokawa

Number:009 Pappet of Don Gabachoひょっこりひょうたん島 ドン・ガバチョの人形中村孝男(人形劇団ひとみ座代表)

 1960年代NHKで放送され人気を博した人形劇「ひょっこりひょうたん島」で、政治家ドン・ガバチョは中心的な存在です。この人形は、リメイクの際に作りました。

 ひょうたん島の人形は皆からくりがあり、ドン・ガバチョの場合、ひげと黒目が動きます。驚いたとき、黒目が白目から飛び出すのが面白い。左と右の黒目をわざとずらしてひょうきんさを出しています。 オリジナル版は15分間長回しで撮影したため、一つのキャラクターでも色々なパターンの人形を用意し、瞬時に取り替えて対応しました。遠くにいる場面用に小さなドン・ガバチョなんかも作ったんですよ。

 ひょうたん島には舞台版もあります。井上・山元両氏が脚本を書いてくれました。1967年から今日まで全国を回っています。

 ひとみ座といえばひょうたん島、というほど有名な作品。大切にしていきたいです。



Number:010 Confetti「NHK紅白歌合戦」の紙吹雪寺坂直毅(放送作家、紅白マイスター)

「NHK紅白歌合戦」の演出において、紙吹雪によるシーンは必須である。初めて大規模で使用したのは、1981年の大トリ、北島三郎「風雪ながれ旅」。画面すべて真っ白。口にも紙吹雪が入り、後のインタビューで「NHKは俺を山羊と勘違いした」と嘆いたのは有名な話。その後徐々に進化。1984年、森進一「北の蛍」は、白い紙吹雪を赤く照らし、蛍が乱舞するような妖艶な演出に。1988年、北島三郎「年輪」では、81年同様、口に張りついたが、「いつか大黒柱になる」という風な歌詞の時、吐息で雪が口から飛んでいくのを見て、曲への思いと歌唱力の凄さに驚いた。昨今で印象深かったのは、2012年のYUKI「プリズム」の星の形をした吹雪。サビで、偶然、頭の上に一つの星吹雪が舞い降り、その姿が「天使」のようだと話題になった。紙吹雪は歌番組演出に想定外の奇跡を与える、重要なアイテムなのだ。


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