Ⅰ.データベースを活用した効率的な分配
利用者が利用したい実演の権利者を特定し、許諾を申請する通常の利用許諾と異なり、商業用レコード二次使用料や貸レコード使用料・報酬は、利用後に利用した楽曲の報告を受け、それに基づき、使用料等を権利者に分配することとしています。とはいえ利用楽曲の報告を受けてから、その権利者を調べたのでは、分配まで時間がかかってしまいます。そのため、CPRAでは音楽作品に関するデータベースと、権利委任団体を通じて登録された権利者に関するデータベースを構築しています。これらのデータベースと、利用者から報告を受けた使用楽曲を照合することで、分配対象となる権利者を特定しています。
以上のように効率的に分配することで、作業負担を減らし経費削減にもつながっています。その結果、管理手数料を段階的に下げ、権利者により多くの使用料を分配できるようになってきています。
商業用レコード実演/分配業務の流れ

Ⅱ.海外業務
実演家著作隣接権は、世界の国々が加盟する条約によって、国際的な保護の枠組みが整備されています。この枠組みの中で、海外の実演家著作隣接権が日本国内で保護され、逆に日本の実演家著作隣接権が海外で保護されることになります。そして、この仕組みを実務的に機能させるため、各国の実演家権利管理団体は協定を締結し、それぞれの国で徴収した使用料等のうち締約相手国委託権利者分を相互に送金し合っています。
CPRAは、実演家権利団体の国際組織、SCAPR(スカプル)(実演家権利管理団体協議会)正会員として、海外の実演家権利団体と積極的に協定を結び、実演家著作隣接権の国際的な保護に取り組んでいます。

2015年3月現在