vol.162
2011.09.05
義太夫協会の「義太夫・三味線 一日体験教室」
古くは江戸時代までさかのぼる歴史があるという義太夫協会は、義太夫節の普及・発展を主な目的として昭和45年に社団法人となった。その義太夫協会が毎年、春と夏の2回、1日だけ義太夫を体験してもらおうと一般の人に向けて開いている「義太夫・三味線 一日体験教室」が8月27日、東京・豊川稲荷文化会館において開催された。(cpra共通目的基金助成事業)
一日体験教室は、「腹の底から声を出し、老若男女・喜怒哀楽から情景描写などすべてを一人で表現する」語りコース(講師:竹本駒之助・人間国宝)と、「三味線のなかで一番大きく腹に響く重低音の太棹で多彩に表現をする」三味線コース(講師:鶴澤津賀寿・重要無形文化財義太夫節総合認定保持者)に分かれている。
この日、2回目の三味線コースには、女性7人、男性2人の受講者が参加。2時間の体験教室が行なわれた。
まず正しい正座の仕方から始まり、三味線の抱え方、ばちの持ち方と進む津賀寿師匠の指導。太棹三味線の意外な重量感、すぐに指が痛くなるばちの持ち方に戸惑いながらも、「垂直な力が大地まで通るイメージでまっすぐに座って下さいね。体全体が円の中に入っているような気持ちで」と丁寧な説明で、受講生たちは次第に三味線の扱いになじんでいく。
そして、ばちを取り落としたり、音程がはずれるなどの試行錯誤を繰り返しながらも、やがて、ある程度ばちで弦を正確に弾けるようになり、わずか2時間の講義の間にほぼ全員が、「三重」という最初に覚える曲に加えて、「行列」という曲までなんとか弾きこなすようになった。
「ばちが重くて手が震えた。でも、すごい先生を間近で見られて感激」「楽しくって、とても素晴らしい時間でした」。笑顔で体験教室を終えた受講生たちの感想文にも、初めて太棹の三味線を手にして音を出した充実感があふれている。
社団法人義太夫協会では春と夏の「一日体験教室」の他に、初心者のための義太夫教室を毎年、春から夏にかけて開いている。
社団法人義太夫協会



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